テラフォーマーズ ネタバレ感想

(109)METOR DART 標的と流星

わずか12秒ながら地球との通信回復に成功し、中国班の裏切りをドイツ支局へ伝えることができた日米露欧の連合チーム。

だが救援が来るとしてもまだ当分先であり、火星上での中国班やテラフォーマーたちがおとなしくなったわけではない。

現在の状況については誌面に解説が載っていた。

109話時点の概況

多様化するテラフォーマーたち

小町・アシモフらは通信コントロールのハッキングに成功したエンジニアたちを乗せ、ミッシェルたちとの合流を果たすため転進。

一息ついたかに見えたが、行く手からテッポウウオの能力持ちテラフォーマーが複数で狙撃。同時に地中からも6体、全身を硬い毛で覆われたタイプが車両の前に飛び出してきた。

これまで不文律だった一能力につき一個体の制限を取っ払い、どんどん多様化していくゴキブリの群れ。

これまで具体的にどうやってテラフォーマーたちが人類からMO手術の能力を移植しているのかは明かされていない。石器のメスを持った「なんとなく外科手術的なイメージシーン」があっただけだ。テラフォーマーはもともと免疫許容臓を持っているが、少なくとも経口摂取ではなく移植手術を行っているはず。遺体の一部でしかない肉片からどうやってその特性までも移しているのかは疑問だ。単にDNAのサンプルさえあればどの部位からでも能力を転写できるというのなら、例えばMO手術を経た人間の腕一本でもあれば相当数のテラフォーマーに同じ能力を与えることができただろう。彼らがこれまでそれをしなかったのは、技術が未熟だったせいか、それとも一人一つの特殊能力というジャンプの掟に沿っただけか。

 

テッポウウオの第一射で喉に風穴を開けられたジャレッド。とっさに変態し身を挺して気絶しているエンジニアたちをかばったため、顔の半分をえぐり取られてしまう。致命傷か。

慶次しかまともな戦闘員がいなかったハッキング編とは異なり、今回は戦力が充実している。単体相手の近接戦闘に優れる小町・アシモフ・マルコス、集団戦が得意なイワン、機動力の加奈子…どれも人気があり死にそうにない面子だ。逆に言うと予定調和で退屈ということでもある。「最近のテラフォは人が死ななくて緊張感がない!」という意見の犠牲になったのがジャレッドだとすれば不憫。残念ながら半モブなので死んでもインパクトがない。「ケガ人だし扱いが面倒だからリストラ」感が滲み出る。

 

小町たちの目的地は北部、海。そこがミッシェルたちとの合流地点だ。包囲網をぶち破るため車輌は前進する。

望遠鏡

どこか遠くの場所、夜。

大型の天体望遠鏡を覗きながら、手にした松明で何事かサインを送っている腰布をまいたテラフォーマーがいた。何を見ているのかはわからない。地球か、それとも火星に接近している宇宙船か。

まともに考えるだけ無駄だが、彼らの知的レベルにはミッシングリンクが多すぎる。普通の時系列で徐々に知識を習得し概念を発見していったのとは異なり、外部からの強制的な進化を促されている。

岩を繰り抜いたドームに裸で隠れ住んでいるような文化レベルなのに車の運転ができ、養蚕して繊維と食糧を得ている。当初は文字すらなかったのに絵と鳴き声で高度な連携を取ることができる。燃料タンクによる爆撃も行った。

そして今度は天体望遠鏡だ。彼らの未知なる物への適応力は凄まじい。小町が冷や汗をたらして危惧するほどに…。

1位の男・ジョセフ降臨

ミサイル車輌に乗った劉と爆(バオ)を止めるため、前回大ゴマ使って登場したジョセフ。圧倒的無敗を誇る人類最強のハイブリッドタイプに、爆は一瞬でその腕を手首から斬り飛ばされていた。

次の瞬間、後部座席に隠れていたもう二人の爆の銃撃により脚を撃たれて派手にすっ転ぶジョセフ。不意打ちとは言え正面からの銃撃に対応できないのか、人類最強の男は。爆は個体としての戦闘能力がそれほど優れているわけではなく、命を軽く扱える飄々とした性格とクローニングによる集団戦法の相性がうまく噛み合っているところに強みがある。戦闘員としては平凡並みの性能と目され、それが姿を晒して撃った銃弾をジョセフがかわせないわけがない。だが誌面のジョセフはズデーンと転倒している。この事実は一体・・・うごごご!

このまま車から振り落とされて盛大なかませとして地団駄踏んでもらってもいいのだが、彼の表情はうかがい知れない。本作に残された数少ない謎のひとつ、ジョセフの能力について明かされるのか?

続く。

広告

週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

Return Top