テラフォーマーズ ネタバレ感想

(113)FROM HELL WITH LOVE

中国支局が火星へ派遣した有人宇宙艦「九頭龍」。そこに乗るのは若き将軍、凱(カイ)だ。

141009-凱将軍

控えるのは中国軍の精鋭、確認出来るだけで16名。まだいるかもしれない。

凱将軍は火星の大地を賛美するが、同時にすでに人間同士がそこで争いを繰り広げていることに嘆息もしていた。

(ちなみに本作の火星はテラフォーミングで苔に覆われているので地表が緑色をしているはずだ。作中ではどうもそう見えないが…)

九頭龍VSテラフォーマー

その九頭龍へ近づく飛行物体。それは「グレイトカープ23号」…はるか昔に火星へ送られ消息を絶った無人機。ピラミッドに保管されていたグレイトカープ3号と同種の機体だ。

テラフォーマーはそれを再利用し、高高度で飛行する九頭龍へ難なく追いついた。飛来するグレイトカープ23号。そこには5体のテラフォーマーがしがみつき、九頭龍へ乗り移ろうとしている。

火星着陸前にアネックス1号へ侵入した個体もこのような手段をとったらしい。劉将軍らの工作でレーダーが無効化されていたのだろう。

燃料がそんなに持つのかとか、軌道計算はどうやっているのかとか、まともに技術的なことを考えればキリがない荒唐無稽な設定だが、「火星のゴキブリは凄い生物だ」の一言で片付いてしまうのが本作なので突っ込むのは野暮というものだ。読者は表面的に登場人物から解説された中身だけを享受していればよい。大変やさしい仕様の漫画であると言えるだろう。

愚痴はさておき、群がるテラフォーマーの群れを圧倒的な火力で殲滅する九頭龍。伸びた触腕の先端から無数の熱線を放射し、ゴキブリが用意した網もろとも焼き払う。

彼らが目指す場所は…。

ジョセフと劉

劉が置かれた立場は絶望的だった。裏切り工作が露見した以上、中国政府はその事実もろとも4班を抹殺するつもりで九頭龍を投入している。派手に戦闘を行えば証拠も残るだろうが、全てはテラフォーマーに襲われ不測の事態に対処したと説明すれば片がつく。

劉はすでに自力での作戦遂行を放棄した。すなわちサンプルとしてミッシェルと膝丸燈を回収することだ。彼の悲願は新世代のMO技術の独占により中国の軍事力・経済力を引き上げ、豊かな国土を手に入れること。

そのために今できることは…

「逃げてくれ」

劉はジョセフに懇願する。ジョセフはミッシェルに求婚しているが膝丸燈の存在はどうでも良いはず。それならどうか、祖国に消される自分の惨めな最期に免じて、膝丸燈を中国へ供出してくれないか…

ジョセフに何のメリットもない身勝手な願い。それでも言わずにいられない程の窮状。落涙する劉将軍の姿に目を見張るジョセフ。二人の頭上には九頭龍が轟音とともに鎮座していた。

雷槌

凱はマイクを通して劉へ釈明を求める。作戦の遅れと裏切りの露見により中国の国家的地位を脅かした責任を問うつもりだ。

だが、凱の隣にたつ巨躯の男が、それを遮ってプラスチックのカバーで覆われたスイッチを叩く。

刹那、九頭龍の直下へ放たれるビーム砲。大規模な爆発が起こり煙に包まれる地表。

予想外の行動を咎めるような口調で凱は男の名を呼ぶ。「爆(バオ)将軍」。

髪は総白髪で歳は取っているが、その顔つきは火星で散々目にした爆(バオ)に瓜二つであった。

彼は交渉の余地はないと断ずる。

同じ役職の人間が二人乗り込み、それぞれが独断で動けるとは…指揮系統がどうなっているのかよくわからない。

いずれにせよ砲撃を受けた劉とジョセフがどのように反撃に出るのか? つづく

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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