テラフォーマーズ ネタバレ感想

(12)THE HOUSE OF WAX 蠟人形の館

捕獲したテラフォーマーの脳を解析して記憶を映像として取り出すという未来テクノロジーにより、割りと鮮明なゴキブリの「巣」の情報を得ることができた。映像を前に固唾を呑んで見守る一警護の面々。

そこでは大勢の人間が透明な檻に入れられて飼育されており、その様子を見下ろせる位置の祭壇では指導者と思われる個体が何かに祈りを捧げている。

その施設に囚われていた一人の若い女性。彼女はコミックス1巻のラストで描かれた少女が成長した姿だ。

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テラフォーマーによって母娘ともに拉致され、母は死亡したが娘は繁殖用の母体として使われてきたらしい。施設に10年ほど監禁されている間につがいを充てがわれて2児を出産したが、赤子はすぐにテラフォーマーによって連れ去られ、その後どうなったかは分からないという。

連れてこられた当時、リーダー個体は怯える少女に布の衣服を与えて髪留めのゴムも結んでやるなど、まるで人間のような素振りを見せていた。彼女はその後も基本的に母体として丁寧に扱われていたようで、「痛いことや苦しいことはされなかった」と述懐している。ヒトが家畜に施してきた、自然交配による品種改良のようなものかもしれない。

この日、彼女が連れてこられたのは円筒状の部屋だった。中には二人目の子の父親がおり、ペアでしばらく会話する。いつもと様子が違うので、もしかして帰れるのかもしれないなどと無邪気な想像をしながら。

部屋の外でテラフォーマーがレバーを操作した数瞬後、中の男女は目から、口から、鼻から一気に血を噴き出してその場に崩れ落ちる。突然襲ってきた全身の苦痛に思わず手を取り合う二人。わずか数秒後、二人はすでに動かなくなっていた。むごたらしい死に様である。

計器類をモニターしていた指導者個体がその様子を見て何事かつぶやく。円筒状の部屋はすぐ隣にもあり、そちらからは普通のテラフォーマーが出てきたところを見ると、ヒトだけに作用する致死性のガスの実験だったのかもしれない。そしてテラフォーマーにはなんら影響しないことが確認できたのだろう。

男女の死体処理を手下に任せ、自らはヒトの乳児保育室へ向かう指導者個体。ベビーベッドに寝かされた赤ん坊が少なくとも7人確認できる。それを指さし数える指導者個体。そしてある赤ん坊の前で足を止めると、ニヤリと口角を上げジョージと呟くのだった。なぜかカタカナである。(通常はひらがな)

これらの映像の一部を断片的に見ていたであろう一警護の面々は、全身に殺意を漲らせていた。一刻も早くこの施設の場所を突き止め、テラフォーマーを皆殺しにして中の人間を救う。施設の場所については翔くんが糸口を握っているようだ。

つづく

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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