テラフォーマーズ ネタバレ感想

(124)KRABI-KRABONG 剣と棒

威勢よく小型飛行機で飛び出して行った後の行方が(読者的に)わからなくなっていたジェットとドルヂバーキ。劉との合流は果たせず、たまたま見つけた燈の身柄を奪いに脱出機の車上へ降臨。

そしてお決まりの回想不幸自慢が始まる…。

ジェット(本名:なし)

例によって貧民街出身で食い扶持にありつくため軍に志願したジェット。子供の頃から武術を学び強くなりたいと思っていたらしい。詳細は一山いくらの安いエピソードとしてカットされている。

彼が老師から教わったのは「カビー・カボーン」(KRABI KRABONG)と呼ばれる二刀術だ。

27世紀になっても人類はさほど進歩しておらず、持つものと持たざるものは明確に分かたれた世界に住んでいるらしい。現実の歴史で6世紀違えば現代からコロンブスの新大陸発見まで遡るので、技術から社会制度、倫理観に至るまで一切がまるで別次元なのだが。

燈の忍者刀を奪い、刀と鞘を両手に構えたジェット。燈は糸とカマキリの刃を組み合わせた鞭、もしくは鎖鎌のような武器。舞うように剣を交える最中、巧みに糸をつかってジェットの腕を封じる燈。瞬時に戦法を切り替え足技を繰り出すジェット。燈の首筋へハイキックが入った…と思いきや、体勢を崩し膝をついたのはジェット。

攻撃を食らいながらも燈はジェットの右脚をくるぶしから切断。ジェットは冷静な表情で燈の戦力を分析。この余裕はおそらく再生能力によるものだろう。甲殻型=瞬時に再生はこの世界では常識だ。アシモフや慶次の例を見る限り、ピッコロ大魔王のようにフンッ! と気合をいれると切断面からズボッと新しい腕が生えてくる。その質量どっから来た?

ちなみに他に再生能力らしきものがあるのはジョセフとエヴァ、劉もそれに当たる。

ボルジギーン・ドルヂバーキ

さてもう一人はこれまでさほど存在感がなかったドルヂバーキだ。彼がまともに戦闘したシーンはなく、モンゴル出身で鼻がいい手術ベース、くらいの情報しかなかった。今回はエヴァと対峙し名乗りを上げる。出自は普通の家から普通に軍人になっただけで回想すらない。

ドルヂバーキは野性味あふれる見た目と裏腹に、極めて常識的かつ紳士的だ。エヴァがおとなしくするなら傷つけることはしないが、目的遂行の障害となるなら容赦なく殺害すると宣言。戦場に似つかわしくない男気あふれるスポーツマンである。

エヴァの不退転の決意を確認すると、彼は静かに目を閉じ…。

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雷光よりも疾くエヴァの懐へ潜り込み、ミドルアッパーから足払い、転倒したエヴァに馬乗りでラッシュ。中国班のメンバーのほとんどは、その特殊能力とは別に「職業」として対人格闘の訓練を積んでいる軍人である。ドルヂバーキは変態しても見た目にこそ大きな変化はなく、「ただの毛深いオッサン」と言っても通じる程度の姿ではあるが、人間として習得している殺しの技術はエヴァのそれと比較にならない。

一方のエヴァはプラナリアの再生能力があるため(エネルギー源は謎だが)普通に殴って殺傷しようとしても難しく、電撃が当たれば一撃で相手の内臓まで焼く。だから最後は捨て身で相手に接近して直接電気を流せばいいはずだ。今はドルヂバーキの方から密着してくれているのだから、一瞬の隙さえあれば勝機はある。

鍵を握るのはそう、八重子だ。八重子が変態して超すごい体臭を発すればおそらく嗅覚の鋭いドルヂバーキは昏倒、最低でも一瞬の隙はできるはず。そこへエヴァが掌底からズドンと心臓へ電気を流して決着。この筋書きを集英社へ送ってみたら、数日後にテラフォーマーズの原作者が貴家先生から筆者へ交代しているかもしれないがどうだろうか。

つづく。

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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