テラフォーマーズ ネタバレ感想

(157)RAZOR-BLADE 鋼の刃

ジョセフが小町らに剣を向けたのは、凱の胞子に操られたからではなかった。それは単に引き金にすぎず、ジョセフは元々幹部たちを殺害しミッシェルを我が物とする算段を整え火星へ乗り込んでいたのだ。

九頭龍のレーザー砲を電磁フィールドによって弾かれ窮地に陥った凱は、胞子を直接幹部たちに埋め込むためゴキブリ軍団を突撃させる。

戦力を二分して対する必要に迫られ、ジョセフの相手は小町が。テラフォーマーたちの相手は劉とアシモフが務めることで意見の一致を見た。

小町はかつてジョセフとバーのカウンターで交わした会話を思い出す。そもそも彼はなぜアネックス計画に参加した?

クルーの多くは借金返済のために他に拠り所がなかった者達だ。危険な人体実験まがいの手術に耐え、生きて帰れる保証のない作戦に参加したのは他に生きるための手段を講じられなかったからだ。

あるいは軍属として命令により派遣された者、過去への拘泥から火星へ赴いた者もいる。(燈はその点動機がやや弱いが…)

だがジョセフは?

富と権力を持ち、品種改良によりMO手術とは全く異なるアプローチで生み出された超人。ヒトという種のオーガニックな到達点とされる彼がわざわざ危険を冒して火星になど行く必要はない。

素朴な疑問を口にする小町に、ジョセフはグラスを傾けながら答えた。ミッシェルが持つ、真実の愛という聖杯を追ってきたのだと。

ジョセフの言う「真実の愛」が何を指すのかは判然としない。ミッシェルは父ドナテロ(バグズ2号艦長)からMOを遺伝的に受け継ぐという奇跡を伴って誕生した。そしてドナテロは妻子を残して火星で帰らぬ人となり、ミッシェルは隠蔽された真実を知るためU-NASAへ入り幹部へ登りつめた。そして火星で父の仇討ち…厳密には違うが、それに近い形でけじめをつけ、これまでの半生の目的を達した。彼女の人生は数奇ではあるが、しかし「それだけ」だ。ジョセフが欲しがる愛情とやらは見当たらない。ミッシェルを欲しがるのがニュートン家としての使命に根ざすものなのか、ジョセフの個人的欲求なのかすらも正確には読み取れない。

だが小町は納得したようで、静かにジョセフを見据えると切断された左腕の断面にアンプルを突き入れた。

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アンプルは光を放ち、瞬時に失われた左腕を再生する。これが小町専用武器・貧栄養時圧縮再生芽「カフカス・スヴィエート」なるものの効果だ。

次のコマでは額を毒針で撃ちぬかれたジョセフが地面に大の字となっており、小町の武がジョセフを殺傷せしめうることが分かる。

ジョセフは再生能力も持っているためこの程度では死なないが、小町の毒針はアナフィラキシーショック(アレルギー反応によるショック症状)をもたらすことができるため、もう一発撃ちこめば小町に勝機が見えてくる。

ちなみに再生したのは左腕だが毒液が滴っているのは右腕であり、新しく生えた左腕が特別な能力を備えているわけではないようだ。

いまいち動機が不明確で盛り上がらないジョセフ戦であるが、小町は全身全霊で彼の覚悟を受け止めるつもりのようだ。愛でお前を殺してやる!大見得を切りつつ次号へ続く。

※次号休載、再開は10/15発売号とのことです。

 

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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