テラフォーマーズ ネタバレ感想

(164)2583 WORLD'S END 2583 世界の中心

唐突に始まった回想回。今度の主役は劉 翊武(イーウ)の少年時代だ。

彼の背景を理解するためには、竹馬の友である張明明(ミンミン)のことを知らねばならない。

というわけで時代は37年ほど遡り、2583年の中国へと跳ぶ。

黒い空の下で

劉と明明の過去が語られるのは初めてではなく、これまでも断片的な情報は与えられていた。

二人は同郷の出であり、環境汚染が激しく貧しい村での生活を余儀なくされたこと。青い空や澄んだ空気、綺麗な水に対する憧憬があったこと。

そして劉が明明に単なる幼なじみ以上のなにか拘泥を持っているであろうこと…。

どうやら今号から3~4回かけて、その辺りのエピソードを掘り下げていくらしい。

ちなみに作中の「現在」では、小町がジョセフと相打ちになり、劉は残ったゴキブリ軍団に一斉に襲いかかられて満身創痍ながら踏みとどまっている状態である。

ここから何かしらの奇跡的な大復活があるのか、それとも意地を貫いてロウソクの如く最期を派手に飾るのか。ジェットや西らが駆けつけて窮地を凌ぐのか。

 

さて、37年前。明明は家族に棄てられ、親戚を名乗る男に連れられてある村へとやってきた。

彼女の身なりは悪くない。その眼前に広がる荒れた土地に建つ工場と、周辺に点在するバラックやテントの中で、彼女はまさに掃き溜めに鶴といった様相だ。

村の住人たちは汚水をすすり、正体不明の食物を口にし、テレビの電波は届かない。

学校もなければ病院も寺院もなく、およそ文化的と言えるものは皆目見当たらなかった。

赤ん坊が病気になってもろくな治療を受けることもかなわず、注射器は水ですすいで使い回し。

これまで上海で暮らしていた明明からすれば、ここは地獄も同然であった。

そして悪いことに、まだ幼い明明にとって頼るべき保護者は彼女を「愛玩動物」として買ったに過ぎない…。

 

劉 翊武は隣家の子だった。明明は11歳、翊武は6歳。無邪気な笑顔で人懐っこい彼は明明に外の世界の話をせがみ、読み書きの教えを乞うた。

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ほんのわずかでも安らげる場所を手に入れた明明であったが、その終わりもまた呆気無いものだった…。

つづく。

 

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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