テラフォーマーズ ネタバレ感想

(170)THE TREE OF LIFE 生命の木の実

時はアネックス号が火星着陸した日へ遡る。

プランデルタ発動により各班はそれぞれ脱出機に乗り込み、バラバラの方角へと散った。

脱出機が向かう先でロシア班はピラミッドを捜索してAEウイルスの塊を発見、中国班は全滅したよう偽装工作を行ってアネックス艦を奪取すべく潜伏。

日米班はゴキブリと遭遇戦を行っていた。ドイツ班はテラフォーマーの群れによりエヴァを残して全員死亡。

ローマ班はテラフォーマーが空中に仕掛けた網によって脱出機ごと捕獲された後の成り行きがよくわからなかったが、それが今回明かされる。

墜落した後のジョセフ

網で捕らえられ脱出機が墜落した後、ジョセフは班員を殴り倒すと火炎放射器を笑顔で構え、救難信号を発した。どうやらここでローマ班はジョセフによって皆殺しの憂き目にあったようだ。

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そしてドイツ班が全滅した現場へ向かったジョセフは、乳から全身を再生した驚異の変態生物エヴァを発見する。

安堵もつかの間、単身で行動しているジョセフに不審の目を向けるエヴァ。瞬時にエヴァの首をはねるや、ジョセフはその場で自らにMO手術を決行。プラナリアの再生能力を移植することに成功する。

本来プラナリアのような原始的なベースからのMO手術は成功率が低いとされている。しかしすでに適合した人間からの再移植ならば格段に成功しやすくなるらしい。

MO手術の術式が具体的にどのような工程で行われるのかは全くわからないのだが、火星で人間の「パーツ」を拾ったゴキブリが石のメスで手術できていることから原理自体は単純で精密な作業は必要ないと推察される。

そしてエヴァの肉体を何度も切り刻んで分裂させながら記憶の保持に関する実験までしていたというわけ。結果として「エヴァ」は都合よくジョセフに関する記憶の一部だけを失い、アドルフの電撃を受け継いだ最強クラスの戦力として颯爽と再登場したのであった。

これによりジョセフは「人類種の到達点」と呼ばれる研ぎ澄まされた肉体に加え、肉片からでも再生できる回復能力と記憶の継承に関する知識まで手に入れたことになる。あとは個体としての寿命さえ解決できれば神としてヒトを超えた存在になることも可能だろう。

漫画やゲームでこういった一族の悲願や使命は頻繁に登場するファクターではあるが、遠い昔の先祖のことになぜ執着できるかはあまりピンとこない。数百年経ってその悲願や使命が陳腐化していないのも現実的ではない。徳川家康が幕府を建てる時に描いた未来予想図を今の徳川家の当主が実現しようと日々暗躍しているようなものだ。そこまで個々の人間の意志を統率できるものなのだろうか…。

ともあれニュートン家はヒトを超えた神のごとき存在を創りだすことを宿願としているらしい。ジョセフはそれに近い状態になったが、仮に神とやらになれたとしてその後何がしたいのだろうか。「ワンパンマン」では薬を使って巨人化し一瞬で街を消し飛ばせる巨神の如き存在になった男が登場するが、その力を誇示した後に「……だから何なんだ?」と涙をこぼしていた。

「真実の愛情」への執着といい、彼の考えていることはいまいちよく分からない。いずれ本当の目的が語られる回が来てもやはり共感できないのだろう。

つづく

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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