テラフォーマーズ ネタバレ感想

(3)DARKSIDE OF EARTH 闇の住人

テラフォーマーの巣を探す職務を帯び、単身で東京の地下水路へ潜入した膝丸燈。
そこで目にした光景に息を呑む。

うず高く積まれたテラフォーマーの死骸の山。その上に座す一人の男。
燈の名を呼ぶ彼の正体は・・・。

モグラ族

男は登場時に中国語らしきセリフを発していたため中国軍の関係者かと思われたが、正体は燈の小学校時代の同級生。名は斉藤翔。この一帯のモグラ族を仕切るリーダーらしい。

斉藤は当時から家庭環境が悪く、そのまま進学も就職もせずに地下での暮らしに移行したようだ。本人いわく、母親もそうだったらしい。

現代日本の場合だが、小学校に通うのもそれなりに金がかかる。ランドセルやら体操服やらで物入りだし、通学中は文房具だけでなくリコーダーだの鍵盤ハーモニカだのを買い、給食費や修学旅行の積立なんてのもあったりする。ちなみに筆者は東北出身だが小中高とスキーの授業があった。今考えるとスキーの道具を買い揃えるのも結構なお金がかかっていたはずだ。ちょっと両親に感謝の気持ちがわいた。実家に蟹でも送ってやろう。

斉藤は代々地下暮らしだったはずなのに小学校には行けたのだから、母親はきっと真面目な人だったのだろう。村に学校がなく教育を放棄されていた劉翊武やミンミンに比べるとだいぶマシな環境と言えなくもない。斉藤が住所欄に何を書いていたのか、家庭訪問はどうしていたのか細部を考えだすと楽しくなってしまうのでやめておく。

小学校でちょっと一緒だった、特に仲が良かったわけでもない同級生。にしてはやけに近い距離感で語りかけてくる斉藤。彼が語るところによると、モグラ族の暮らしはこうだ。

地下水路の奥から湧いてくる「地底人」を狩って内蔵を抜き取り、正体の知れないブローカーに売る。

彼らが地底人と呼ぶのはもちろんテラフォーマーのことだ。斉藤は生身でありながら拳とナイフで目の前の一匹を血祭りにあげて見せた。もはや雑魚ゴキブリにはなんの緊迫感もなく、インフレを改めて感じさせられるシーンである。

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燈は己の身分と「地底人」対策の仕事をしていることを明かし、地下水路調査への協力を要請するが斉藤は拒否。社会から放逐され存在しない者として扱われてきたモグラ族には、そういう者にしか通じない筋がある。要は、綺麗な社会側の人間に今さら都合よく利用されることが我慢ならないわけだ。

というわけで交渉は決裂し、殴り合いで勝負をつけることになった二人。燈はもともと地下格闘技のリングで巨大熊を素手で倒せるくらいの身体能力と武術を備えているのだが、斉藤はそれを相手に一歩も譲らず。むしろ優勢である。

この程度で「地底人」の相手は務まるはずがない、本気を出せと燈を喝破しつつ、斉藤は手下から何かを受け取った。
見るとそれは注射器。燈にとっても、読者にとっても見覚えのあるそれは・・・人為変態のアンプルだった。

横流し。

どこでどうMO手術を受けたのかはわからないが、現実として目の前の斉藤は注射を打ち変態をはじめた。彼の能力は・・・?

つづく

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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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