テラフォーマーズ ネタバレ感想

(32)TOO SAD TO DIE 死神の肉声

車両の上に立つ、腰布つきのテラフォーマー。
そしてその傍らに立つ大型の個体は、棒に布をくくりつけた「旗」を掲げていた。

「気をつけ」の姿勢をとり、一斉に声を上げるテラフォーマーの群れ。
そこには明らかな上下関係と規律が存在している。

 

何百というテラフォーマーの行進に、アドルフは電撃を放ち続け、手裏剣を投げ続けた。
だが圧倒的な数の差に押し包まれ、やがて力尽き座り込んでしまう。

アドルフは己の人生を振り返り、利用されるだけだったと悔恨する。
眼前に迫るテラフォーマー。
体には力が入らない。そのまま死を受け入れるつもりだった。

 

アドルフの窮地を見かねて脱出機から飛び出してきた後衛の兵士たちが捕獲銃を放つ。
エヴァはアドルフを引きずって後退、その盾を引き受けて幾人もの兵士が自ら犠牲となっていく。
その誰もがアドルフを慕い、感謝と矜持を持って彼を救い出そうとする。

抵抗されるやいなや、腰布のテラフォーマーが指示を出すと
ゴキブリたちは人類の捕獲銃を持ち出してきた。
中国の脱出機から持ちだしたものだろうか。

網の特性も目的も彼らは理解しており、的確にドイツ班の兵士たちを捕獲していく。
生きながら捕らえられた兵士はエヴァにアドルフを助けワクチンを完成させるよう懇願する。
しかしアドルフの鼓動は弱り、すでに命の火は尽きようとしていた・・・

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大きな電気ショックがアドルフの体を揺さぶる。
彼は自らの心臓に電気を流し、AEDのように心臓を再起動させることを試みた。

心停止からの生還は、生きる意志がその結果を左右する。
アドルフが思い描いたのは、好きなものがたくさんあった過去の記憶
そして目の前でその好きなもの-仲間をゴキブリに蹂躙されていることへの悔しさだった。

雄叫びを上げ特大の雷鎚を降らせ、アドルフは立ち上がる。
その両眼は腰布のテラフォーマーだけを捉えていた。
できれば何人もの犠牲が出る前に立ち上がって欲しかったが。

 
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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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