テラフォーマーズ ネタバレ感想

(34)HOLY BLOOD 悪魔の血脈

落雷の後


テラフォーマーの旗めがけて走った落雷は、
至近距離に立っていた腰布付きの個体と旗持ちの個体を瞬時に死に至らしめる威力があった。

ドイツ班が追い込まれたすり鉢状の地形の底にはまだ多くのテラフォーマーが残っているが、
指導者を失ったゴキブリたちは呆然と立ち尽くしており、動く様子を見せない。
これは混乱しているというよりも、コントロールを失い信号が入力されていないような状態に見える。
ゴキブリのリーダーは鳴き声などでダイレクトに部下を操っているのかもしれない。

倒れた2体の元へ近づくテラフォーマーが1体。
指導者の胸へ左足を乗せると、リズミカルに力を込めてその体を踏み始めた。
1回、2回、3回、4回・・・
ドムッ、ドムッと音を立てて足を踏み込むたびに、指導者の胸が大きくへこむ。
心臓マッサージ・・・!
なぜ彼らがそれを閃いたのかはわからないが、的確な処置により息を吹き返す腰布つき個体。
何事もなかったかのようにアドルフを指し、何事かを唱える。

崖の上から銃で狙いをつけるテラフォーマーの群れ。
捕獲した隊員たちを引きずって連れて行こうとするゴキブリたち。
アドルフは体力の限界が近く、立ち上がるのがやっとの状態であった。

 

大切なものを護りたい


いくつもの銃口がアドルフへ向けられたその時、エヴァ・フロストは彼の前に両手を広げて立つ。
震えながら、涙を流しながらも顔を上げ、アドルフのために死ぬ覚悟を見せた。

エヴァの顔、そしてゴキブリに拉致された部下の顔・・・
アドルフはもう動かない体に残された気力を振り絞り、彼らを護りたいと強く願う。
その願いに応えるかのように電流は走り、彼とエヴァを包む電磁誘導のシールドを作り出した。
銃弾は逸れていく。ゴキブリたちの銃が弾切れになるまで、アドルフはエヴァを護り通した。

迸る稲光に包まれながらアドルフの中に生まれた確固たる決意、それは
部下を守って必ず生きて地球へ帰り、そして自分を偽らずに生きることだった。

弾を撃ち尽くしたテラフォーマーが次に持ちだしたのは、縄でできた原始的な投石器。
テラフォーマーの頭ほどもある大きな石を高速回転させ、遠心力を利用して飛ばす武器だ。
地球では紀元前2000年頃にはすでに中東で軍事用に使われていたらしい。

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それ見てアドルフは直感した。電磁誘導では防げない。
エヴァを抱きかかえ、何事かを伝える。驚き目を見張るエヴァ。
そしてゴキブリたちの手から放たれた無数の石がアドルフの体を容赦なくちぎり取る-。
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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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