テラフォーマーズ ネタバレ感想

(35)DESIRE 願い

石礫


テラフォーマーの頭ほどもある石が、投石器で次々と放たれる。
さしものアドルフもこの質量を電磁誘導で防ぐことはできないと悟り、
その身を持ってエヴァをかばう他に手段は無かった。

高速で飛来する石はアドルフの肉体をえぐり取り、
彼の体を穴の開いたチーズのようにしてしまう。
アドルフは地面に伏し、動かなくなった。

腰布付きのテラフォーマーが自ら崖を降り、アドルフとエヴァの前に立つ。
「戦利品」であるアドルフの遺体を自ら確認・回収に来たのだろうか。

班長は倒れ、ほとんどの仲間は死ぬか網にかかり、動けるのはエヴァだけ。
もはやドイツ班に戦況を覆すすべはない。

 

抵抗


アドルフの最期の言葉、そして仲間の逃げろという声に従わず
エヴァは腰布付きに素手で抵抗の意志を示す。
非力な拳ではテラフォーマーに傷すらつけることはできないが、
彼女はあくまでアドルフの遺体を渡すまいと向かっていく。
その先に待ち受けるのが確実な死であるとしても。

テラフォーマーたちはあまりにか弱いエヴァの相手をするのも鬱陶しいといった風情であったが、
その時アドルフの遺体から鳴り響いた機械音と、
続けて何かを知らせる電子音を聞いて顔色が変わった。

細かく連続する耳障りなアラーム。
何かを本能的に察知したテラフォーマーたちは慌ててその場に背を向け走り始めた。

アドルフの体には、その技術を他国に盗まれないための安全策が準備されていたのだ。
彼の生命活動が停止した時に動き出し、その体ごと消滅させてしまうために。
彼自身そのことは最期まで知らされていなかったが・・・。

ゴキブリの去った谷の底、エヴァはアドルフの遺体をそっと抱きしめ
自分たちは家族だから一緒だと、そう言って優しく笑いかけるのだった。

35_1

 

遠く、ミッシェル班の脱出機で周囲を伺っていたアレックスは、
ドイツ班のいる方角に大きな閃光を見た。
ミッシェルは何かを察し、勝手なことをとつぶやくのだった。
広告

週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

Return Top