テラフォーマーズ ネタバレ感想

(63)OUT OF 情勢の外

ロシア班長・アシモフが中国班を相手に奮迅の戦いを披露しているのを見て、劉 翊武はそれを訝しんでいた。

モザイクオーガンの人工的遺伝の体現である膝丸燈をサンプルとして確保するのは中国とロシアに共通した目的であったはず。

なぜロシアは「寝返って」日米班の味方をするのか・・・

 

地球・U-NASA会議場


各国首脳が集まる会議の席で、日本国首相・蛭間一郎が放った一言は

「本多晃を確保している」

とのものだった。

 

本多博士はバグズ2号計画で背任しテラフォーマーの卵を地球へ持ち帰ろうとした経歴を持つ。

彼は秘密裏に膝丸燈という実験体を誕生させ、テラフォーマーに特有の免疫許容臓(モザイクオーガン)を先天的に持たせることに成功していた。

 

バグズ2号での工作が露見し小町や蛭間一郎らの働きで阻止された後は消息不明となっていたが、その後路地裏のバーのマスターとして世を忍んでいたところをすでに一郎の弟、蛭間七星がそこを突き止め面会を果たしている。

一郎は会議の場でそのカードを切った。

 

おさらいしよう。

テラフォーマーが進化の過程で獲得した臓器「モザイクオーガン」は、自身の免疫を騙して異なる生物種の形質を融合させることができる。

それを人体へ移植した後に異なる生物の機能を追加するのが「モザイクオーガンオペレーション(MO手術)」であり、軍事や医療への技術利用が強く望まれている。

つまりMO手術は莫大な富を産む技術で、各陣営は何としてもそれを独占したいと考えている。

しかしMO手術の現時点での成功率は36%しかなく、臓器自体もテラフォーマーのサンプルをクローン培養して入手しているのが貴重品であり、そうそう乱発はできないらしい。

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しかし、例外としてMO手術が100%成功する人間がいる。

それが各国で「ザ・ファースト」「ザ・セカンド」と呼ばれる奇跡の子、ミッシェルと燈だ。

ミッシェルはバグズ2号のデイヴス艦長の子であり自然的にMOと弾丸アリの形質が遺伝しているが、奇跡としか言いようがなく人為的に再現するのは困難と目されている。

対して膝丸燈は本多博士によって人工的に生み出された先天性MO所有者で、手法を確立すれば量産ができると思われる。

そして今まで本多博士は消息不明ですでに死亡したと考えられていた。

ゆえに各国は生きたサンプルとして燈(とミッシェル)を捕らえ、生体実験をしてその仕組みを解明しようと考えていたわけだ。

そのために反・日米で結託した中国とロシアが連携して、彼らを火星で略取する手はずだったのだが。

 

策謀渦巻く会議場では一郎の発言を受け、各国が一旦中国を牽制するために団結。

今本多博士を日本から取り上げると、アメリカと中国が強引に美味しい所を持っていくことは明らか。

であればとりあえずは現状で保留し工作する時間を稼ぐという思惑から、日本独自で研究を続けると主張する一郎の発言の支持に回った。

 

ミッシェル


渦中にあるミッシェルと燈は、自分たちがそういった状況に置かれていることを認識していた。

そして正しい任務を取り戻しAEウイルスの研究を続けるためには、戦って勝つしかないことも。

そのためにはいまだ行方がわからないローマ第六班との合流が必要であった・・・。
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週刊ヤングジャンプで連載中の「テラフォーマーズ」に関する個人的な感想ブログです。

ネタバレには配慮しませんので、ストーリーを楽しみたい方は閲覧にご注意下さい。

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